積み立て投資のおすすめ手法「ドル・コスト平均法」
ドル・コスト平均法の仕組みとは?
「積み立て投資」は価格が安いときは自動的に多く投資し、価格が高いときには少なく投資することになるため、結果的に平均購入単価を抑えることができる投資方法です。
このような投資手法は「ドル・コスト平均法」と呼ばれ、定期的に一定額を購入することで平均購入単価(コスト)が平準化でき、結果的にリスクの低減が期待されます。

図解「ドル・コスト平均法」
上の表をご覧ください。
仮に3月~5月まで1口1万円の投資信託が表のように3月:8,000円→4月:16,000円→5月:4,000円へ変動したと仮定します。
次に1万円ずつ定額で積み立てた場合(=「ドル・コスト平均法」)と1口ずつ積み立てた場合の平均購入額を計算してみます。
このケースでは1万円ずつ積み立てた場合は1口当たり約6857円で購入でき、1口ずつ積み立てた場合は1口当たり約9333円となり、定額で積み立てた場合(=「ドル・コスト平均法」)の方が低コストで投資信託を購入できたことになります。
このように、定期的に定額で投資商品を買い付ける「ドル・コスト平均法」は短期間の値動きの影響を少なくして基準価格が高いときには少なく、安いときには多く買うことができるので、着実に資産形成を進めることができる有利な投資方法といわれています。


では次にドル・コスト平均法のメリットとデメリットを整理しておきましょう。
ドル・コスト平均法のメリットは?
- 価格上昇・下落の局面をあまり気にせずにスタートできる
- 日々の価格変動に一喜一憂する必要が無いので日常忙しい人でも無理なく投資ができる
- 購入単価を平準化できるので、高値づかみを回避できる
ドル・コスト平均法のデメリットは?
- 手数料が発生する金融商品では毎月買付コストがかかり、一度に買付をするより割高になる可能性がある
- 下落が続き、回復の見込みがない銘柄では、損失の先送りになる可能性がある
- 右肩上がりで長期的に相場が上昇する局面では一括(集中)投資よりもリターン面で不利になるケースがある
ドル・コスト平均法まとめ
このように一般的に有利な投資方法といわれている「ドル・コスト平均法」ですが、一方的に上昇し続けている相場など条件によっては「一括(集中)投資」や「手数料」などで不利な面があるともいわれています。
しかし一方で「積み立て投資」は比較的少額資金でスタートすることができることや価格下落のストレス・相場判断の時間に追われることなどが激減するなどのメリットがあり、着実に資産形成を進めることが可能な投資方法です。
投資スタイルのメリットとデメリットを踏まえたうえで、投資家それぞれの予算・投資スタイル・リスク許容額などを総合的に検討して投資方法を決定することが大切といえます。