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“全部おまかせ”のロボアドバイザー投資は得か損か?(MONEYPLUS)

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●AI(人工知能)やフィンテックを駆使して自分の投資スタイルやリスクの許容範囲に合った国際分散投資ができる最新の投資サービス「ロボアドバイザー投資」ですが、本当に有利な資産運用ができるのかどうかやロボアドバイザー投資のメリット・デメリット、更には特徴や選ぶポイントなどについてわかりやすく解説した記事です。

何もしなくてもすべておまかせで、自分に合った国際分散投資ができる「ロボアドバイザー投資」。若い世代を中心に口座数を伸ばしている新しい投資ツールですが、本当に有利な資産運用ができるのでしょうか。ロボアドバイザー投資のメリットやデメリット、選ぶポイントについて解説します。

投資が初めての人でも、おまかせで国際分散投資
ロボアドバイザー投資とは、ウェブサイトやアプリ上で簡単な質問に答えるだけで、その人がどれぐらいのリスクを取れるかという「リスク許容度」をアルゴリズムが判断。それに応じた資産配分を診断し、実際の投資まで実行してくれるサービスです。すべておまかせで自分に合った投資を続けられるので、どんな金融商品を買えばいいかがわからない投資初心者や、忙しい人に適したサービスとされています。

もともとは2000年代のアメリカで普及し始めた新しい金融サービスで、当初は数社のベンチャー企業だけだったのが、ヴァンガードなどの大手運用機関や米国最大のリテール証券会社のチャールズ・シュワブが参入するなどして近年急速に拡大しました。

日本でも、2016年ごろからお金のデザイン(THEO)やウェルスナビといった新興企業のほか、マネックス証券や楽天証券など既存のネット証券もサービスをスタートしました。

おまかせ投資としては、従来から証券会社などで扱う「ラップ口座」が人気を博していましたが、数十万円から数百万円必要なうえ、運用にかかるコストも高額で限られた層しか使えない商品でした。ロボアドバイザー投資は1万円程度からスタートできるうえ、運用コストも安く済むことから注目を集め、最大手のウェルスナビでは開業からほぼ1年となる2017年10月に、預かり資産300億円を突破しています。

ロボアドバイザーは短期で儲かる投資ではない
ロボアドバイザー投資で可能なのはインデックス運用による世界分散投資です。日本株であればTOPIXや日経平均株価、アメリカ株であればS&P500などの指数に連動し、市場全体の成長に乗る手法なので、個別株やFXのように短期間での大儲けを狙える投資ではありません。毎月一定額の購入を続ける積立投資にも向いており、まとまったお金がない人でもコツコツと資産形成することが可能です。

この場合、日本だけでなく、他の先進国や新興国の株や債券、不動産などにも広く分散して投資すると、値動きが緩やかになります。債券よりも株が、国内資産よりも海外資産のほうが変動が激しく、利益も損失も大きくなる傾向が強いため、これらの資産をどのような割合で投資するか(ポートフォリオ)で成果が違ってきます。適した配分は人によって異なり、損失をいとわず利益を最大化したい人と、利益は小さくても損失を抑えたいという人では、ポートフォリオの中身は違っていてしかるべきなのです。

しかし投資初心者にはどのような配分が自分に適しているかわかりませんし、どれぐらいリスクを許容できるかも想像がつきにくいものです。ロボアドバイザーは投資自体をおまかせできるだけでなく、質問に答えるだけで最適な配分を提案してくれる点にもメリットがあります。

コスト面ではインデックス投信やバランスファンドに軍配
ただし、すべての面でロボアドバイザー投資が有利というわけではありません。インデックス投資の金融商品は、連動する指数が同じなら運用成績も同じなので、最終的な成果は資産から差し引かれる運用コストに左右されます。現在、国内のロボアドバイザー投資の手数料は、年間で預かり資産の1%前後という水準が中心ですが、個別のインデックス投資信託やETF(上場投資信託)では、0.1〜0.8%程度の商品も多くあります。こうした商品を自分で組み合わせれば、より安いコストで世界分散投資が可能です。

また最近は、1本の投資信託で幅広い世界分散投資が可能な「バランスファンド」も登場しています。たとえば、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS最適化バランス」シリーズでは、リスク許容度に合わせて資産配分が異なる5本がラインナップされています。ロボアドバイザーと同様、サービスサイトで簡単な質問に答えると、リスク許容度とおすすめの1本を診断でき、運用コストにあたる信託報酬は0.54%(税込)と、安く抑えられています。

定額取り崩しや下落ショック軽減など独自のサービスも
それでもロボアドバイザー投資各社では、ユニークなサービスを用意している点にも注目したいところです。

マネラップ(マネックス証券)
マネックス証券で利用できるマネラップ(MSV LIFE)は、資産運用の目的に応じて投資プランを立てられるのが特長です。たとえば、退職金などまとまった金額を一括投資し、毎月一定額を取り崩して生活費に充てながら残りの資産を運用したり、スタート時に子どもの教育費など目標を設定し、一定期間積み立て投資をした後で必要な時期になったら一定額を取り崩すといった方法も可能で、目標が実現しやすいよう事前にリスクレベルを調整できます。資産運用では軽視されがちな出口戦略までしっかりサポートしている点は、初心者に頼もしい機能といえるでしょう。

マメタス(ウェルスナビ)
ウェルスナビでは、「マメタス」という「おつり投資」サービスを利用できます。たとえば、780円の買い物をした際、1,000円札で支払いした場合のおつりにあたる220円を自動でロボアドバイザー投資に回すことができるのです。家計簿アプリと連携することで買い物額やおつりのデータを取得し、「チリも積もれば山となる」小銭の投資を実践できます。

おつり投資自体は、単体でサービス提供する企業がありますが、月額数百円の手数料がかかるため少額の投資では不利になってしまいます。ウェルスナビで積み立て投資している人なら同様のサービスを無料で利用できる点が強みです。

楽ラップ(楽天証券)
楽天証券が提供する「楽ラップ」は、金融危機など株式市場で急激な変動があった際に、株式への投資割合を減らし、債券の投資割合を高めて損失を抑える「下落ショック軽減機能」を有しています。この機能が発動すると、下落後に急激に回復した場合の利益を取れない可能性もありますが、価格変動リスクを抑えたい人には魅力的な機能です。

とことんコストを抑えたい人には、投信商品と配分を提案するだけで、実際の投資は自分で行うタイプのロボアドバイザーを活用するのも手です。松井証券の「投信工房」は、8つの質問に答えるとリスク許容度が診断され、おすすめのインデックス投信のラインナップとその配分が表示されます。

機能やコスト面のほかに、投資する対象が異なることも覚えておきましょう。大きく分けて、取引規模が大きく流動性の高い米国ETF、既存あるいは専用の投資信託、東証に上場するETFの3種類があります。ETFの方が機動的な投資ができますが、投資家サイドから見て大きな違いはありません。
 
ロボアドバイザー投資はこれからお得になっていく!?
コスト面ではインデックス投信のほうが有利ですが、これらの商品も最初から低コストを実現できていたわけではありません。10年ほど前までは、現在のロボアドバイザーより高い1%以上の商品が一般的で、徐々にコストが下がってきたのはここ数年のことです。

ロボアドバイザー先進国であるアメリカの例を見ると、大手のウェルスフロントやベターメントの運用コストは0.25%です。日本のロボアドバイザーはまだ黎明期であることを考えれば、今後、運用資産規模が大きくなればコスト引き下げも可能になり、投資家が恩恵を受けられる日がくるかもしれません。

現実に2017年10月には、利用料が0.324%(税込、18年3月末までは無料)と、業界最安となる新しいロボアドバイザーが登場しました。東証に上場するETFを投資対象とするマネックス証券の「マネックス・アドバイザーズ」というサービスです。すべておまかせも可能ですが、サービスサイトで提供される市況コンテンツなどを参照しながら自分の意思も反映できるしくみで、学びながら運用していきたい人に適したサービスとなっています。

途中の損失は必ず出るもの、めげずに続ける人が成功する
投資が初めてという人が、勧められるままにリスクもコストも高い金融商品に手を出したり、予期せぬ損失を被って投資をやめてしまう例は後を絶ちません。しかし、積立投資などは途中でやめてしまっては意味がなく、一時的に損失を出しても淡々と続けていくことで成果が出る投資手法です。長く継続するためにも、損失が出ても耐えられる程度にリスクを設定する必要があり、それを可能にするのがロボアドバイザー投資の魅力ともいえます。

資産運用の王道といえる世界分散投資や積立投資を手軽に始められるロボアドバイザー投資は、初めての人でも安心してスタートできる入り口のひとつです。リスクを理解し、日々の値動きを体感しながら、世界経済と一緒に資産の成長を目指しましょう。

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